買い物
暖かな風に誘われて
今日は少し足を延ばして買い物に出た。
春物のコートを買うために。
買い物は楽しい。
あれもいいな、これもいい。
ふわりと春風に揺れそうな
軽快なフード付きコートを手に取り
鏡の前で合わせてみる。
あれ? ちょっと違うかも。
私にはあまり似合わない。
売り場を何度も往復して
あれこれ迷ったあげく
無難な丸襟のコートに落ち着いた。
どこか見覚えのあるような.....
ひょっとして、前にも似たようなコートを持っていたかも?
まあいい。
結局のところ、
何年経っても好みは変わらないってこと。
それが私らしさでもある。
冒険しない、冒険できない性格の私。
ファッションにおいては保守的。
殻を破れないから、いつも同じテイストの服装に落ち着く。
でも、それが一番心地良いんだから仕方ない。
こんな性格がつまらなくて
無理に変えようとしたこともあったけれど
やっぱり無理は長続きしない。
それでいいんだ。
それがいいんだ。
自然体が一番。
そろそろ自分を認めてあげよう。
秘密基地
小学2年生の頃、山を切り開いてできた新興住宅地に引っ越しをした。
出来たばかりの住宅地で、学区の小学校へ行くには
まるでけもの道のような、藪を分け入って続く通学路を歩いて通っていた。
近所には同年代の友だちもなく、両親が働いていたため
暇を持てあました私は、いつも一人で遊んでいた。
家を出てふらふらと一人で歩いていく。
たまに工事車両のダンプカーが通るほかは、
すれ違う人もない砂利道を
ただ海の方角へ向かって歩いていく。
そうしてしばらく歩いたところに、小さな岩山があった。
好奇心旺盛でおてんばだった私は
大小の石に足をとられながらその岩山を上っていった。
足が滑って膝こぞうを擦りむいたり
土埃が運動靴で茶色くなったりしたけれど、かまわずどんどん歩いた。
すると
視界が開け、てっぺんにたどり着いた。
草も木も生えていない
何もない岩だらけの場所。
私はそこに岩を積み上げ円を描き
小さな秘密基地を作った。
遠くには海が見える岩山の秘密基地は、
誰にも知られることがない私だけの場所だった。
自分だけの場所と思うと、わくわくした。
以来、学校が休みになると
私はそこで過ごすようになった。
岩山のてっぺんの秘密基地で
風に吹かれながら想像の翼を広げ
心を遊ばせた。
転校した学校で友だちが増えてくると
秘密基地からはいつのまにか足が遠ざかっていった。
どのくらいの年月が経っただろう。
ふと思い出して
岩山に足を運んでみた。
岩山の周辺は開発が進み、風景が変わっていたけれど
秘密基地はあの頃のまま、まだそこにあった。
だが、私が思っていたよりも岩山は小さく
そして、秘密基地もとても小さかった。
今はその土地から、遠く遠く離れた街で暮らしている。
最近、ふとしたことから
何十年も忘れていた秘密基地のことを思い出した。
今は、その岩山も崩され、造成地として整備され
風景もすっかり変わっているだろう。
新しい街ができているかもしれない。
秘密基地から見えていた海はまだ
見えるだろうか。
いつの日かまた訪れてみたい。
春からの課題
週末は春の陽気で暖かかったと思えば
今日は一転して、朝から気温がどんどん下がり
冬に逆戻り。
「寒いじゃないか~」と独りごちながら、
灯油が無くなってピーピーいい出したファンヒーターに給油する。
2週間ほど前に買い込んでしまった灯油は
春までに使い切れるか心配だったけれど、
大丈夫そう....かな。
暖かくなったり寒くなったりを繰り返しているこの季節
スギ花粉も飛び始めたようで
目がかゆくなったりくしゃみが出たり。
マスクをしていても完全には防ぎきれず
毎年のことながら、目薬や飲み薬のお世話になっている。
さて....と。
もうじき離れて暮らしていたパートナーが戻ってくる。
一人暮らしの寂しさや孤独はなくなるかもしれないけれど
二人でいることの摩擦や煩わしさが増えそうな予感。
そもそも、私は一人で自由気ままに暮らしたいのか、
それとも誰かと一緒に楽しく暮らしたいのか、
それが自分でもよくわからない
仲良く楽しく毎日を過ごせたらいいなあ、と思うものの
そうはいかなかった過去もあり....
P(パートナー)とは、あまりにも性格が違いすぎる。
だから衝突することも多い。
けれど、物の考え方や思想的な部分では共通点も多い。
そのあたり、どうやって折り合いをつけていくか
それがこの春からの生活の課題。
もういいかげん、大人にならなきゃね。
お互いに。
明日から3月 ~ restart
2月末日は暖かな一日となりました。
また寒さが戻ったり、暖かくなったり
行きつ戻りつの季節ですが
水ぬるむ春はもうすぐそこまで来ているんだな~と
嬉しくなります。
生きているといろいろなことがあります。
嬉しいことや楽しいこと、幸せを感じる出来事もあるし
予想もしなかった悲しいこと、苦しいこと、
もう二度と朝は来ないのではないかと思うこともあります。
この数年間は私にとって
長い長い、とても長い冬でした。
外界からの刺激を遮断し冬眠することで
人生の厳しい季節をやり過ごしてきました。
そして今日
春の日差しに誘われて
冬眠から半分目覚めた私は
寒さで縮こまったからだを
ゆ~っくりと伸ばしてストレッチ。
冬のあいだ遠ざかっていたブログを
新規開設。
リハビリがてら、ぼちぼち更新していこうと思います。